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歯周病は赤ちゃんにうつる?赤ちゃんにうつらないようにするための予防法を徹底解説!

歯周病 赤ちゃん うつる

歯周病は赤ちゃんに移るのでしょうか。この記事では以下の内容を中心に解説していきます。

  • 歯周病の特徴
  • 歯周病は赤ちゃんに移るのか
  • 歯周病の感染経路

歯周病を赤ちゃんにうつす行動についても解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

歯周病の特徴

歯周病の特徴

まずは歯周病の特徴について解説していきます。

軽度の歯周病

軽度の歯周病は、しばしば自覚症状が少ないために見逃されがちです。特徴的な症状としては、歯磨き時の微細な出血や、歯肉の軽度な赤みや腫れが見られます。しかし、この段階では痛みを感じることはほとんどありません。徹底した歯磨きやクリーニング、定期的なメンテナンスにより改善する場合があります。

中度の歯周病

中度の歯周病に進行すると、歯肉が退縮し、歯が長く見えるようになることがあります。また、硬い食べ物を噛むのが難しくなったり、口臭が強くなったりすることもあります。この段階では、歯肉から膿が出ることもあります。専門的な治療を受けることが必要です。

重度の歯周病

歯周病が重度に進行すると、歯が揺れやすくなり、膿が出やすくなります。口臭が強くなり、食べ物を噛むことがほとんどできなくなります。最終的には、歯が抜けてしまうこともあります。この段階では、専門的な治療が必須となります。

歯周病になりやすい人

歯周病になりやすい人

歯周病になりやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか。以下から解説していきます。

歯磨きをしない人

歯磨きを適切に行わない人は、歯周病になりやすい傾向があります。歯磨きが不十分だと、プラークが歯に残り、口腔内で細菌が繁殖する可能性があります。これが歯肉炎を引き起こし、さらには歯周炎のリスクを高めます。

喫煙している人

タバコに含まれる有害物質は、免疫機能を低下させ、歯周病になりやすくします。また、タバコの煙は歯茎の血行を悪くし、酸素や栄養が歯茎に十分に届かなくなります。これにより、歯周病のリスクが高まります。

ストレスが多い人

ストレスは免疫力を低下させ、唾液の分泌を減らす可能性があります。これにより、口腔内の自浄作用が低下し、歯周病の原因となる菌が繁殖しやすくなります。また、ストレスは歯ぎしりを引き起こす原因ともなり、歯周組織にダメージを与え、歯周病を悪化させる可能性があります。

女性

女性は、特にホルモンの変動が激しい時期(例えば妊娠時など)に、歯周病になりやすい傾向があります。これは、歯周病の原因菌の中には、女性ホルモンをエネルギーとするものが存在するためです。そのため、女性ホルモンの分泌が活発になる時期は、歯周病になるリスクが高まります。

歯周病原菌の種類

歯周病原菌の種類

ここでは歯周病原菌の種類について紹介していきます。

A.a菌

A.a菌(Actinobacillus actinomycetemcomitans)は、特に若年の歯周病患者さんからよく検出される菌です。この菌の特徴として、歯周病の進行が早く、重症化しやすいという点が挙げられます。侵襲性歯周炎という病態に関与することが知られています。

P.g菌

P.g菌(Porphyromonas gingivalis)は、成人の重度歯周病患者さんから頻繁に検出されます。特に歯周病の進行が著しい部位において、この菌の存在が高率に確認されます。

P.i菌

P.i菌(Prevotella intermedia)は、進行した歯周病患者さんからP.g菌と共に検出されることが特徴です。これらの菌は、歯周病の進行と密接に関連しています。

T.f菌

T.f菌(Tannerella forsythus)は、歯周病患者さんの歯周組織破壊が激しい部位で高率に検出されます。難治性歯周病の指標として重要な菌種とされています。

歯周病は赤ちゃんにうつるのか

歯周病は赤ちゃんにうつるのか

歯周病やむし歯は、歯周病菌やむし歯菌という菌が口内で引き起こす感染症です。しかし、新生児の口内にはこれらの菌は存在しません。では、いつ、どのようなタイミングで口内に菌が入り込むのでしょうか。実は、歯周病菌やむし歯菌は、風邪やインフルエンザなどと同じように、人から人へと感染します。赤ちゃんの場合、親や家族から菌を受け取ることが多いです。ただし、口内に菌が存在しているだけでは、すぐに歯周病やむし歯になるわけではありません。口腔ケアが不十分な場合に、これらの病気につながる可能性があります。

歯周病の感染経路

歯周病の感染経路

歯周病にはどのような感染経路があるのでしょうか。以下から解説していきます。

垂直感染

垂直感染とは、親から子への感染を指します。親が若い年齢で歯周病の症状を示す場合、その子どももまた若い年齢で歯周病の症状を示す可能性があります。これは、親から子へと歯周病菌が伝播する可能性があるからです。このような感染経路は、特に若年層での歯周病発症の可能性を高めます。

水平感染

水平感染とは、親から子への感染(垂直感染)以外の感染経路を指します。これは、人から人へ、または物から人への感染を含みます。例えば、家族や恋人とのキス、飲み物の共有、食事の共有などが水平感染の一例です。これらの行為を通じて、歯周病菌は人から人へと広がります。

歯周病を赤ちゃんにうつす行動

歯周病を赤ちゃんにうつす行動

ここでは歯周病を赤ちゃんにうつす行動について紹介していきます。

一緒のスプーンを使う

家族と一緒に食事を楽しむ中で、同じスプーンを使うことはよくあります。しかし、この行動は歯周病菌やむし歯菌が赤ちゃんに移る可能性があります。スプーンや箸の共有は、菌の問題だけでなく、衛生的にも良くない場合もあるので、赤ちゃん専用のスプーンや箸を用意することをおすすめします。

  • 親から子どもへのう蝕原因菌の感染予防:以前から、親から子どもへのう蝕原因菌の感染を予防するために、親とスプーンやコップなどの食器の共有を避けるようにとの情報が広がっています。しかし、食器の共有をしないことでう蝕予防できるということの科学的根拠は必ずしも強いものではありません
  • 親から子どもへの口腔細菌感染:最近の研究で、生後4か月に母親の口腔細菌が子どもに伝播していることが確認されています。食器の共有は離乳食開始時期の生後5~6か月頃から始まりますが、それ以前から親から子どもに口腔細菌は感染しています。
  • う蝕原因菌:親のミュータンスレンサ球菌が子どもに感染することは複数の研究で確認されています。しかし口腔内には数百種以上の細菌が存在し、ミュータンスレンサ球菌だけでなく多くの口腔細菌が酸を産生し、う蝕の原因となります。
  • 食器共有と子どものう蝕:う蝕は砂糖摂取や歯みがきなど様々な要因で起こるため、食器の共有と子どものう蝕の関連を調べる際にはそうした要因を考慮する必要があります。う蝕に関連する複数の要因を調べた日本の研究では、3歳児において親との食器共有とう蝕との関連性は認められていません。
  • 子どものう蝕予防:親から子どもに口腔細菌が伝播したとしても、砂糖の摂取を控え、親が毎日仕上げみがきを行って歯垢を除去し、またフッ化物を利用することでう蝕を予防することができます。 また親から子どもへの口腔細菌感染は食器の共有以前から起こっており、ミュータンスレンサ球菌だけでなく多くの口腔細菌が酸を産生し、う蝕の原因となります。

同じ飲み物を飲む

家族間で飲み物を共有することも、菌が移る可能性がある行動の一つです。特に、コップなどで飲み物を飲み回すことは、菌がうつるリスクが高まります。赤ちゃんの口腔内健康を守るためにも、個々に飲み物を用意することが望ましいです。

キスをする

親子の愛情表現として、キスをすることは自然な行動です。しかし、口と口のキスからも、菌がうつると言われています。そのため、赤ちゃんへのキスは頬や額など、口以外の部分にすることを推奨します。

赤ちゃんを歯周病から守るためには

赤ちゃんを歯周病から守るためには

では、赤ちゃんを歯周病から守るためにはどうすればいいのでしょうか。以下から解説していきます。

しっかりと口腔ケアをする

歯周病やむし歯は、口内に存在する菌が引き起こすものですが、これらの菌が存在していても、適切な口腔ケアを行うことで発症を防ぐことが可能です。特に赤ちゃんの場合、歯が生え始めた時期から口腔ケアを始めることが重要です。最初はガーゼで歯を拭き、慣れてきたら歯ブラシを使って磨くといった段階を踏みましょう。また、口腔ケアは家族全員で行うことが大切です。家族全員が口腔ケアを実践することで、赤ちゃんにもその重要性が自然と伝わります。

規則正しい生活習慣

歯周病やむし歯の予防には、口腔ケアだけでなく、健全な生活習慣も大切です。特に食生活は重要で、お菓子をダラダラ食べる、ジュースをダラダラ飲む、歯磨きを怠るといった行動は、歯周病菌やむし歯菌が口内で増殖しやすい環境を作り出します。そのため、食事やお菓子の摂取は決まった時間に行い、食後は必ず歯磨きをするといった習慣を身につけることが重要です。これらの生活習慣は、赤ちゃんだけでなく、家族全員で実践することが望ましいです。

まとめ

まとめ

ここまで歯周病の特徴や赤ちゃんにうつす行動について解説してきました。内容をまとめると以下の通りです。

  • 歯周病には出血や口臭が強くなる特徴がある
  • 歯周病は赤ちゃんにうつる可能性がある
  • 歯周病は垂直感染や水平感染でうつる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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