歯周病は、歯周組織の炎症性疾患であり、歯肉が炎症を起こしたり、歯を支える骨が溶けてしまう病気です。歯周病の原因は、歯垢と呼ばれる歯の表面に付着する細菌の感染のため、人にうつるのではないかと心配される方もいると思います。
今回は、歯周病が、人にうつるのかや歯周病の予防方法について、解説します。
そもそも歯周病とは
- 歯周病って何ですか?
- 歯周病とは、歯と歯ぐき(歯肉)の隙間から侵入した細菌が、歯肉に炎症を引き起こした状態(歯肉炎)と、それに加えて歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまう状態(歯周炎)を総称した病気です。歯周病は、30代以上のうち3人に2人がかかっているとされています。歯周病の初期症状には、歯を磨くと血が出る、歯茎が腫れている、歯茎が下がってきた、歯茎を押すと血が出る、歯がうずくような感覚がある、歯が揺れている感覚がある、口の中のネバつき感、歯と歯の間に食べ物のカス等が詰まりやすくなった、口臭が気になるなどがあります。歯周病の原因は、歯周病原菌と呼ばれる細菌が関わっていると考えられています。不十分な歯磨きを続けていると、歯垢(プラーク)が歯と歯肉の境目に増えていきます。プラークの中には、1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれます。細菌が産生する毒素によって、歯肉が腫れたり出血しやすくなったりします。
- 歯周病になる人の特徴にはどのようなものがありますか?
- 歯周病になる人の特徴には、以下のようなものがあります。まず、歯磨きが不十分な人や、歯垢(プラーク)がたまりやすい人はリスクが高いとされています。また、ストレスを感じやすい人や、生活習慣病を患っている人も歯周病にかかりやすいとされています。喫煙者も歯周病にかかりやすく、治りも悪くなるという統計があります。口呼吸や歯ぎしり、食いしばりなども歯周病のリスクを高める要因となります。女性の場合、閉経後に女性ホルモンのエストロゲンが減るため、骨粗鬆症になりやすく、歯周病になるリスクが高いとされています。
歯周病は他人にうつるのか
- 歯周病は他の人にうつるって本当ですか?
- 歯周病は、プラーク中に存在する細菌が原因で発生します。歯周病菌は、唾液中にも存在するため、唾液を介して他の人にうつる可能性があります。特に、キスや共用の食器、歯ブラシなどを通して、細菌が他の人に移ることがあります。ただし、歯周病菌がうつった人が必ずしも歯周病になるわけではありません。
- 歯周病は何歳から何歳までうつりますか?
- 歯周病は、年齢に関係なく誰でもかかる可能性がありますが、年齢が上がるにつれて発症するリスクが高くなります。歯周病は、30代以上のうち3人に2人がかかっているとされています。歯周病になるピークは45〜49歳で、全体の86.7%にも及ぶというデータがあります。これより高齢の方は歯周病にかかりにくくなったわけではなく、すでに歯を失ってしまっていることが多いのです。そのため、40代以降の方は他の年代よりも歯周病には気を付ける必要があると言えます。
歯周病にならないために
- 歯周病になる原因はどのようなものがありますか?
- 歯周病は、歯茎や歯を支える組織が炎症を起こす病気であり、歯を失う原因の一つです。歯周病の原因は、口内に存在する細菌が形成する歯垢や歯石です。歯垢は、歯磨きが不十分な場合に蓄積されます。歯垢が歯茎に付着すると、歯茎が腫れたり、出血したりすることがあります。歯垢が長期間歯茎に付着すると、歯周病が進行し、歯を失うことがあります。また、ストレスや生活習慣病も歯周病の要素となることがあります。ストレスは、免疫力を低下させ、歯周病の進行を促進することがあります。生活習慣病としては、高血圧や糖尿病が挙げられます。
- 歯周病を予防するにはどうしたらいいですか?
- 歯周病を予防するためには、歯磨きを徹底することが重要です。歯垢を取り除くためには、歯ブラシを使って歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことが必要です。また、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間の歯垢も取り除くようにしましょう。歯磨きだけでは取り切れない歯垢は、定期的な歯科医院でのクリーニングが必要です。また、喫煙は歯周病のリスク要因となるため、禁煙することが望ましいです。
編集部まとめ
歯周病は、歯茎の炎症を引き起こす病気であり、30代以上のうち3人に2人がかかっているとされています。歯周病の原因は磨き残しがあることにより口腔内に蓄積した、歯垢や歯石です。
歯周病は、歯茎の炎症を引き起こす病気であり、30代以上のうち3人に2人がかかっているとされています。歯周病の原因は、磨き残しがあることにより口腔内に蓄積した、歯垢や歯石です。
歯周病の初期症状には、歯を磨くと血が出る、歯茎が腫れている、歯茎が下がってきた、歯茎を押すと血が出る、歯がうずくような感覚がある、歯が揺れている感覚がある、口の中のネバつき感(特に起床時)、歯と歯の間に食べ物のカス等が詰まりやすくなった、口臭が気になるなどがあります。
ストレスや生活習慣病も歯周病のリスクを増加させることがあります。歯周病を予防するためには、歯磨きを丁寧に行い、歯垢を取り除くことが大切です。