歯周病治療の費用は、治療方法や進行度によって異なります。保険診療の場合、診療報酬点数で算出され、自己負担が3割になります。一般的な治療方法としては、歯垢や歯石の除去、歯周ポケットの洗浄、抗生物質や抗炎症薬の処方などがあります。
また、保険適用外の高度な治療方法としては、レーザー治療やインプラント治療などもあります。これらの治療方法には、保険が適用されず自己負担が発生する場合がありますので、事前に医師に相談して費用やリスクを確認しておくことが大切です。
歯周病とは?
歯周病はどのような病気ですか?
- 歯周病は、歯と歯ぐきの間に入り込んだ歯垢が原因で引き起こされる病気です。
歯垢が長期間にわたってたまると、歯肉に炎症を引き起こし、腫れや出血などの症状が現れます。これが歯肉炎です。
歯肉炎が放置されると、歯垢は歯と歯肉の間に深く入り込んでしまい、歯周病に進行します。歯周病は、歯肉が腫れ上がり、歯を支える骨が溶けるため、歯がグラグラと揺れるようになります。また、進行すると、歯が抜け落ちる可能性もあります。
歯周病は、歯肉炎から進行することが多いため、早期の発見と治療が重要です。
しかし、歯周病は痛みがほとんどないため、自覚症状が少なく、進行していることが多いとされています。
- 歯周病になる原因は何ですか?
- ・歯に付着するプラーク
プラークは、歯垢とも呼ばれ、歯と歯ぐきの間や歯の表面などに付着し、炎症を引き起こす原因となります。
プラークを形成しやすい食べ物としては、粘着性の高い食べ物や糖分が高い食べ物が挙げられます。
これらの食べ物は、歯の表面に付着して、細菌が繁殖する原因となります。・生活習慣や疾患
例えば、糖尿病は免疫力が低下するため、歯周病の発生や進行を促す要因となります。
喫煙は、歯肉の血管を収縮させ、血液の循環を悪化させるため、歯周病の発生や進行を助長することが知られています。・歯ぎしり
歯を噛みしめることによって歯周病を悪化させる可能性があります。不適合な冠や義歯は、歯周病を引き起こす原因となることがあります。
不規則な食習慣やストレスは、免疫力を低下させることがあり、歯周病を悪化させる要因となります。
歯周病は、これらの原因が複合的に影響し、進行することがあります。歯周病を予防するためには、定期的な歯磨きや歯科医師の定期的な検診が必要です。
また、健康的な生活習慣を維持し、適切な栄養摂取やストレスの軽減などにも配慮することが大切です。
- 歯周病を予防する方法はありますか?
- ・適切なケア
まずは、正しい歯磨きを行うことが大切です。
歯ブラシで歯垢を除去する際には、歯と歯ぐきの境目や奥歯など、歯ブラシの届きにくい場所にもしっかりとブラッシングすることが重要です。
また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスなどを使用して、細かい隙間や歯の間の汚れを取り除くことも必要です。・定期的な歯科検診
歯医者さんでのチェックアップやクリーニングは、早期発見と早期治療につながるため、歯周病の進行を防ぐためにも定期的に受診することが重要です。・生活習慣の見直し
タバコやアルコールなど、口内環境に悪影響を与えるものは避けるようにしましょう。
また、ストレスや睡眠不足も免疫力を下げるため、歯周病のリスクを高めることがあります。
適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠を心がけることも大切です。・食生活
歯周病に良い食べ物としては、ビタミンCや食物繊維が豊富な野菜や果物、魚介類などが挙げられます。
一方、砂糖や粘着性の高い食べ物は歯垢の形成を促し、歯周病の原因となるため、避けるようにしましょう。
歯周病は定期的な歯科検診や、適切な歯磨き、健康的な生活習慣、バランスの良い食事を心がけることで、歯周病のリスクを低くし、健康な歯を維持することが大切です。
歯周病治療について
- 歯周病治療ではどのようなことをするのですか?
- 歯周病は、歯肉や歯を支える組織が炎症を起こしていく病気であり、適切な治療が必要です。
歯周病治療には、口腔内から歯周病菌を減らすこと、歯周基本治療、プラークコントロール、歯周組織再生療法などの方法があります。・歯周基本治療
口腔内から歯周病菌を減らすためには、定期的なブラッシング指導や歯石除去などが行われます。歯周基本治療は、歯垢や歯石の除去、歯の根の面の滑択化、咬み合わせの調整などを行います。この治療は、歯周病を初期段階で発見し、進行を防ぐために重要です。・プラークコントロール
プラークコントロールは、日常のブラッシングで歯垢を除去することが重要です。歯垢は、歯周病菌の栄養源となるため、適切なブラッシングによって歯垢を除去することが必要です。・歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は失われた歯周組織を回復させる治療法であり、誘導薬剤を使って組織を再生させます。この治療法は、歯周病によって失われた歯肉や骨の再生を促進するために使用されます。以上のように、歯周病治療には複数の方法があります。定期的な検診や適切なブラッシングなど、日常的な予防策が重要です。
また、早期の段階での治療が、進行を抑え、歯を失わずに済むためにも重要です。適切な治療を受け、口腔内の健康を維持することが、健康的な生活を送るために不可欠です。
- 歯周病治療に保険は適用されますか?
- 保険適用の範囲内で行うことができる歯石除去や歯肉切開手術などがあります。
しかし、保険適用外の特殊な治療や手術が必要となる場合もあります。また、国際的な歯周病学会では、保険適用になっていない種類の薬剤とその用法が推奨される場合があります。
歯周病の治療においては、抗生物質や抗炎症薬などの薬剤が使用されることがありますが、保険適用外の場合が多いため、治療費用が高額になる場合があります。なお、歯周病の治療にはレーザー治療も存在しますが、現在は保険適用外となっています。
レーザー治療は、歯周病治療の効果が高いとされ、痛みや出血が少ないため患者にも人気がありますが、治療費用が高額になるため、自己負担が必要となります。
- 歯周病治療の費用はどのくらいかかりますか?
- 歯周病治療の費用は、治療方法や症状の程度によって大きく異なります。
保険適用の範囲内での治療でも、歯周病の進行度合いによっては、治療期間が長くなり費用も高くなる場合があります。・保険適用
歯周基本検査や歯周精密検査、歯石除去の治療が保険適用されますが、治療の回数や内容によっては保険外の費用が発生することがあります。
また、歯周病によっては保険適用外の特殊な治療が必要になることもあります。
初期の歯周病の場合、4回程度の通院で改善することができ、1回の治療費が1500円程度であることが多いですが、治療内容によっては、1回の治療費が高額になることもあります。
初診時には最初の通院の際に1000円〜2000円程度の加算があります。・自由診療や保険外
自由診療では、歯周病の進行状況や治療内容によって費用が異なります。
スケーリング・ルートプレーニングを自由診療として行う場合は、3万円以上の費用がかかる場合があります。
また、エムドゲインによる再生療法は、歯周病の進行を抑え、歯周組織を再生させる効果がある治療法です。この治療法は、保険適用外の自由診療となり、費用は10万円以上になる場合があります。
歯周病は進行すると、歯を失う原因にもなるため、早期の治療が必要です。治療費の負担が心配な場合は、早期に歯科医院での治療を受けることをお勧めします。
編集部まとめ
歯周病は、歯と歯茎の間に入り込んだ歯垢が原因で引き起こされる病気です。歯周病治療の費用は、治療方法や進行度によって異なります。一般的な治療方法としては、歯垢や歯石の除去、歯周ポケットの洗浄、構成部室や抗炎症薬の処方などがあります。また、保険適用外の治療方法には、レーザー治療やインプラント治療があります。事前に歯科医師に相談して治療費用について確認しておきましょう。