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日本歯周病学会専門医・認定医のブログ

歯周病は遺伝するの?歯周病になりやすい人の特徴や予防法について解説していきます。

歯周病 遺伝

歯周病は遺伝するのか疑問に感じたことはありませんか? 本記事では、歯周病の遺伝について以下の点を中心にご紹介します!

  • 歯周病の原因と症状
  • 歯周病は遺伝するのか
  • 歯周病の予防法

歯周病の遺伝について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

歯周病の原因と症状

歯周病の原因と症状

歯周病の原因や主な症状について以下で詳しく見ていきましょう。

歯周病の原因

歯周病の原因は、プラーク(歯垢)という細菌の集まりです。プラークは、歯と歯茎の間の溝にたまり、細菌が繁殖することで歯周病を引き起こします。プラークが放置されると、歯石に変化して取り除きにくくなります。歯周ポケットが深くなると、プラークがたまりやすくなり、歯周病を進行させる要因となります。歯肉炎から歯周炎へと進行すると、口臭や歯の抜け落ちなどの症状が現れます。また、ストレスや喫煙、糖尿病などの病気によって免疫機能が低下すると、歯周病が進行しやすくなります。プラークの正しい除去や、生活習慣の改善、病気の治療などが予防に役立ちます。

歯周病の症状

歯周病はプラークの中の細菌の毒素によって引き起こされ、歯茎に炎症が起こって腫れや出血が生じます。進行すると歯槽骨が溶け、歯がグラグラしたり抜けたりします。初期段階では自覚症状が少ないです。しかし、口の中がネバネバする、歯磨きで出血する、硬いものが噛みにくい、口臭が気になる、歯肉が腫れる、歯と歯の間に隙間ができる、歯がグラグラするなどの症状がある場合は、歯周病の可能性があり、歯科医院で検査を受けることが必要です。

歯周病の遺伝

歯周病の遺伝

歯周病は遺伝するのでしょうか?歯周病になりやすい人の特徴についてもご紹介します。

歯周病は遺伝するのか

歯周病は遺伝するのかについて、一般的には歯周病そのものは遺伝しないとされます。しかし、家族内で同じような傾向になるのは、家族内で歯周病菌がうつり合ってしまうことがあるためです。また、歯周病を発症しやすい体質も存在するとされています。さらに、全身的な異常を伴う遺伝疾患の口腔内症状として現れる歯周病も存在します。歯周病を予防するためには、プラークの除去や生活習慣の改善が重要です。

歯周病になりやすい人の特徴

歯周病の原因は細菌ですが、その周りにはたくさんの増悪因子が存在しています。例えば、タバコ、ストレス、食習慣、薬の長期使用、全身疾患、生活習慣、体調、歯並び、老化などがあり、これらが身の回りのちょっとした要因となって歯周病を増悪させます。また、歯周病になりやすい病気や遺伝的疾患もあるため、遺伝による歯周病の詳細も十分に考慮する必要があります。歯をよく磨くことが大切ですが、歯周病にかかりにくい人もいれば、かかりやすい人もいるため、個人のリスクファクターに合わせた予防法が必要です。

歯質にも影響する?

歯や歯肉の強さが遺伝するかどうかは遺伝する場合もあり遺伝しない場合もあります。遺伝する理由としては、代謝遺伝子異常や炎症免疫関連遺伝子の多型性、遺伝子発現レベルなどの異常が考えられます。糖尿病や白血病といった病気も歯周病を引き起こしやすいため、身の回りの要因が症状を増長させることもあります。つまり、遺伝要因と身の回りの要因が絡み合って、歯や歯肉の強さが決まると考えられます。

歯周病の予防法

歯周病の予防法

歯周病を予防するにはどうすればいいのでしょうか?以下で詳しく見ていきましょう。

正しい歯磨き

正しい歯磨きの方法として、歯ブラシを細かく動かしてプラークを落とすことが大切です。そして歯ブラシは、すみずみまで毛先が当たるように小さめのものや、ある程度の固さがあるものを選びましょう。また、補助ツールとしてデンタルフロスや歯間ブラシを併用すると、歯ブラシだけでは落としにくいプラークも取り除けます。歯科医院での定期的なチェックも重要です。歯石の除去や歯磨き方法の指導を受けることで、歯周病の予防につながります。歯磨きは自己流ではなく、正しい方法で行うことが大切です。

生活習慣

歯周病を予防するためには生活習慣の見直しも大切です。特に、疲れやストレスがたまっていたり、喫煙などの習慣があったりすると、免疫機能が落ちて細菌に感染しやすくなります。まずは栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。バランスのとれた食事は、歯周病菌に負けないからだ作りのために必要です。抗酸化作用のあるビタミンCや血行をよくするビタミンEを含む食品を積極的にとるようにしましょう。また、アルコールやたばこは、ほどほどにとるようにしましょう。特にビタミンCを破壊するといわれているたばこは禁煙することが望ましいでしょう。次に、規則正しい生活や十分な睡眠、疲れやストレスをためない生活を心がけることも大切です。ストレスをためないためには、適度な運動を行い、趣味やリラックスする時間を作ることも大切です。最後に、定期的な健康チェックも欠かせません。定期的な歯科検診や健康診断を受けることで、早期発見、早期治療ができ、健康を維持できます。生活習慣を見直して、免疫力をアップさせ、健康な生活を送りましょう。

まとめ

まとめ

ここまで歯周病の遺伝についてお伝えしてきました。 歯周病の遺伝の要点をまとめると以下の通りです。

  • 一般的には歯周病そのものは遺伝しない
  • 遺伝子異常を伴う歯周病の重症度が高い遺伝疾患もある
  • 歯周病を予防するためには正しい歯磨きや生活習慣の見直しが大切

本記事が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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