歯周病予防には、歯磨きが必要不可欠です。
本記事では、歯周病予防のための歯磨きについて以下の点を中心にご紹介します!
- 歯周病の症状
- 歯周病予防のための歯磨きのポイント
- 歯周病予防のための歯磨き粉選び
歯周病予防のための歯磨きについて理解するためにご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
歯周病の症状
歯周病の症状について、ステージ別に解説していきます。
歯周病のセルフチェックリスト
歯周病の症状には、以下のものがあります。
歯茎の腫れや赤み、歯茎からの出血、歯が浮いたり動いたりする感覚、口臭、プラーク(歯垢)や歯石のたまりやすさ、歯肉退縮、歯茎の痛みや腫れ、口内炎、噛むと痛みを感じる、歯茎が下がって歯の根が露出するなどがあります。
これらの症状が見られた場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談することが必要です。早期発見・治療が重要です。
STAGE1(歯肉炎)
STAGE1である歯肉炎は、歯茎の炎症や腫れ、出血が見られる初期の段階の歯周病です。プラークが歯と歯茎の境目にたまり、歯茎が腫れた状態になります。。
適切な歯磨きや歯科医師の処置によって、早期の段階では改善が期待できます。しかし、放置したり適切な治療を行わない場合、歯周病が進行して歯肉の炎症が進行し、歯の支持組織が破壊されることで歯が揺れたり歯茎から離れて抜け落ちたりすることがあります。
そのため、STAGE1の歯肉炎でも適切な治療を行わないと、歯の喪失のリスクがあることに注意が必要です。
STAGE2(軽度)
STAGE2は、歯周病の軽度の段階で、歯肉炎の症状が進行し、歯周ポケットの深さが増し、歯の支持組織が炎症を起こす状態です。
歯茎の腫れや出血、口臭、歯肉退縮が進行し、歯の根が露出することがあります。適切な治療によって、症状を改善できる場合がありますが、放置すると進行し、歯周病が重症化する可能性があります。
歯の喪失のリスクは高まっていますが、歯科医師の処置や適切な歯磨き、生活習慣の改善によって予防できます。定期的な歯科検診も大切です。STAGE2であっても、早期の発見と適切な治療によって、歯の喪失を防げます。
STAGE3(中等度)
STAGE3は、歯周病の中等度の段階で、歯周ポケットの深さがさらに進行し、歯肉退縮が進み、歯の支持組織の破壊が進行している状態です。
歯周病菌が歯の根の周りに集まり、歯の根の表面に歯石がたまっていることが多く見られます。歯茎からの出血、口臭、歯が揺れる感覚などの症状があります。歯の喪失のリスクが高まります。
適切な治療や定期的な歯科検診、歯磨きや生活習慣の改善によって、歯周病の進行を防げますが、歯周病が重症化してしまっている場合は、歯の喪失を回避することが難しくなっていることに注意が必要です。
STAGE4(重度・保存不可)
STAGE4は、歯周病の重度・保存不可の段階で、歯周ポケットの深さが深く、歯の支持組織が破壊され、歯の移動や脱落が起こる状態です。
歯周病菌が患部に集積し、化膿や膿瘍が形成されることがあります。歯茎の腫れや痛み、口臭、歯茎から膿が出るなどの症状が現れます。治療が難しく、歯の喪失が5本以上に及ぶことがあります。
歯周病は、適切な治療や定期的な歯科検診、歯磨きや生活習慣の改善によって予防できますが、STAGE4では既に深刻な状態にあるため、歯の喪失を回避することは困難です。
歯周病予防のための歯磨きのポイント
歯周病を予防するためには、どのように歯磨きをしたら良いのでしょうか?ここでは3つのポイントを紹介します。
毛先を45度に
歯周病予防のためには、歯磨きの方法が非常に重要です。歯ブラシの毛先を45度の角度で歯と歯茎の境目に当て、歯ブラシの毛先を動かしながら磨くことがポイントです。この磨き方によって、歯と歯茎の境目にたまったプラークを取り除けます。
軽い力で
また、歯磨きをする際には、軽い力で磨くことがポイントです。力を入れ過ぎて強く磨いてしまうと、歯茎や歯の表面を傷つけてしまい、逆に歯周病を引き起こす原因になることがあります。
小刻みに磨く
さらに、小刻みに磨くこともポイントの1つです。歯ブラシを小刻みに磨くことで、プラークや食べカスを効率的に除去できます。
歯周病予防におすすめな歯磨き粉選び
歯周病予防のためには、どのような歯磨き粉を使用するのがよいのでしょうか?歯磨き粉を選ぶ際のポイントを解説します。
歯磨き粉の効果
歯周病予防には、歯磨き粉も重要な役割を果たしますが、歯磨き粉だけでは歯周病を完全に予防することはできません。
歯磨き粉は、歯磨きによる口内の清掃効果を補助することが主な役割です。歯磨き粉だけではプラークや歯石を完全に取り除けず、歯ブラシの適切な使い方や歯科医師によるクリーニングの重要性も忘れてはなりません。
また、歯磨き粉には歯を傷つける成分が含まれている場合もあるため、適切な歯磨き粉の選び方や使い方には注意が必要です。
歯周病予防のためのおすすめの歯磨き粉
歯周病予防には、抗炎症や殺菌効果のある成分が含まれた歯磨き粉を選ぶことが重要です。
例えば、クロロヘキシジングルコン酸塩、トリクロサン、プロポリス、フッ素、グリチルリチン酸ジカリウムなどが含まれた歯磨き粉がおすすめです。これらの成分は、口内の細菌や炎症を抑え、歯周病の進行を予防する効果があります。
また、歯磨き粉の中には、デンタルフロスやマウスウォッシュと組み合わせて使うことで、より効果的な口内ケアが可能なものもあります。
ただし、歯磨き粉を選ぶ際には、自分の歯や歯茎の状態に合ったものを選ぶことが大切です。歯科医師や歯科衛生士に相談することで、適切な歯磨き粉の選び方や使い方を学べます。
歯周病予防のための補助的清掃用具
歯周病予防のためには、歯磨きのほかにも歯間ブラシやデンタルフロスを活用しましょう。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、歯磨きでは届きにくい歯と歯の間の汚れやプラークを取り除ける、効果的な道具です。
歯周病の予防には、歯間ブラシを使用して歯の隙間に入り込んだ細菌やプラークを取り除くことが大切です。歯間ブラシを選ぶ際には、歯と歯の隙間に合わせた適切なサイズを選ぶことが重要です。歯科医師や歯科衛生士に相談することで、自分に合ったサイズを選べます。
また、硬さや柔らかさ、自分の歯や歯茎の状態などに合わせて選べます。歯間ブラシは、歯ブラシと同様に適切な角度で使うことが重要です。歯の表面に対して垂直に当て、やさしく歯と歯の間を動かして使用することで、効果的にプラークを取り除けます。
適切な歯間ブラシの使用により、歯周病の予防や歯の健康を維持できます。
デンタルフロス
デンタルフロスは、歯と歯の間に入り込んだ食べ物のかすやプラークを取り除くために使用される歯の手入れ用品です。
歯周病の原因となるプラークを除去することで、歯周病の予防に役立ちます。プラークは歯ブラシでは届かない歯と歯の間や歯と歯茎の隙間に溜まりやすく、そのまま放置すると歯周病を引き起こすことがあります。デンタルフロスを使うことで、歯ブラシでは取り除けなかったプラークをしっかりと取り除けます。
使用方法は、フロスを歯と歯の隙間に差し込み、やさしく歯と歯の間をこするように動かします。フロスの種類には、ワックス加工されたものや、無加工のもの、糸状のものなどがあり、自分に合った種類を選べます。
デンタルフロスは、歯周病の予防や歯の健康を維持するために欠かせないアイテムの1つです。
歯周病予防のための歯磨きまとめ
ここまで、歯磨きによる歯周病予防についてお伝えしてきました。
歯磨きによる歯周病予防の要点をまとめると以下の通りです。
- 歯周病の症状はステージによってさまざまであり、適切なケアと治療を施すことで歯の喪失を免れる
- 歯周病予防には、適切な歯磨き粉を選び、歯ブラシや歯間ブラシと併用することが効果的である
- 日々の歯磨きと併用して、歯間ブラシやデンタルフロスを活用することで、歯周病を防げる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。